最新のA/Bテスト手法で驚異のコンバージョン率
A/Bテストとは?
A/Bテストとは、CVR(コンバージョン率)を改善するための手法の一つです。CVRとは、Webサイト訪問者の中で実際に購入や申込みなどの行動を起こしたユーザーの割合を示す指標です。
A/Bテストでは、複数のバリエーションを作成し、ユーザーに対してランダムに表示させます。そして、それぞれのバリエーションのパフォーマンスを比較し、結果の優れたバリエーションを選択します。※A/Bテストだからといって、AとBの2パターンでしかテストしてはいけない。という訳ではございません。
A/Bテストによって得られた結果をもとに、WEBサイトやLP(ランディングページ)の改善点を具体的に検討することができます。
A/Bテストの利点として、仮説の土台となるデータを得ることができるため、確信をもって改善策を実施できます。また、小さな改善の積み重ねが可能であるため、持続的にコンバージョン率を向上させることができます。
CVR(コンバージョン率)とは
CVR(コンバージョン率)は、Webサイト訪問者の中で実際に購入や申込みなどの行動を起こしたユーザーの割合を示す指標です。
CVRは、自社の売上や利益率の改善だけでなく、顧客満足度の向上にも影響します。そのため、A/BテストによってCVRを改善することは非常に重要です。
統計的に有意な結果を出すためのA/Bテストの設計
A/Bテストを行う際には、統計的に有意な結果を出すための設計が重要です。
まず、テストする要素を明確にし、それぞれのバリエーションを作成します。そして、ランダムにユーザーに表示させることで、バリエーションごとのパフォーマンスの比較を行います。
また、テスト対象とする要素以外の要素は一定に保つことで、テスト結果を正確に比較することができます。さらに、効果を検証するためのサンプルサイズも適切に設定する必要があります。
分かりやすくご説明すると、例えばボタンのサイズも、文言も、色も、ボタンの場所も適切な準備をせずに一度に変えてしまった場合に、たとえ結果が良くなったとしても、どの要素変更に効果があったのか明確に測ることができません。
ボタンのサイズ大きくした(+0.2%)・ボタンの文言変更した(-0.3%)・ボタンの色を変更した(+0.1%)・ボタンの場所を上部に持ってきた(+0.3%)だった場合、結果はCVR+0,3%の結果を得られることができます。しかし、どの要素がどれだけ効果があったのかを明確にして、文言変更がマイナスであることに気づくことができれば、CVR+0.6%の結果を得ることができたのです。
また、サンプルサイズであるアクセス数も統計的有意差が出るまで待つ必要があります。これらの設計によって、統計的に有意な結果を出すことができます。
A/Bテストの実施方法
A/Bテストの実施方法は、同一ページ内で行うA/Bテストや、複数の要素を組み合わせた多変量テストなどがあります。
同一ページ内で行うA/Bテストでは、例えばレイアウトの変更やボタンの色の変更など、一つの要素だけを変更して比較します。
一方、多変量テストでは、複数の要素を同時に変更して比較します。例えばレイアウトとボタンテキストの両方を変更した場合などです。
どちらの方法を選択するかは、目的やテストしたい要素によって異なります。適切な方法を選ぶことが重要です。
A/Bテストの分析指標の設定
A/Bテストでは、どのような指標を分析するかを事前に設定する必要があります。
例えば、CVRやCTR(クリック率)など、改善したい指標を設定します。また、訪問時間や離脱率など、補助的な指標も設定することができます。
これらの指標を設定することで、テスト結果を客観的に評価することができます。
よくある事例紹介
この章では、A/Bテストの事例を紹介します。コンバージョン率を向上させるために異なった要素をテスト事例をご紹介します。いずれは、Digital GOATで取り扱った事例を紹介していきたいと思います。
水平レイアウトと縦型レイアウトのA/Bテスト
商品ページのレイアウトのA/Bテスト例です。
元々は商品画像とテキストが縦に並んだ縦型レイアウトでしたが、水平レイアウトへの変更を検討したことはありませんか?
縦型レイアウトと比較して、水平レイアウトでは商品画像がより大きく表示され、商品情報が見やすくなりました。この変更により、ユーザーが商品に興味を持ちやすくなり、コンバージョン率が向上することはよくあります。
商品ページのレイアウトを工夫することは、CVR(コンバージョン率)を改善することができる可能性が高いので、A/Bテストを検討するのが良いと思います。
タイトルやボタンテキスト変更
商品ページのタイトルやボタンテキストの変更もA/Bテストで優先して取り組むべき要素です。
例えば、(A)元々は商品の特徴を伝えるタイトルやボタンテキストでしたが、A/Bテストにより、(B)より具体的な商品のメリットや購買意欲を喚起するテキストへの変更が良い結果を生むということはよくあります。
ユーザーが商品の魅力や利益をより明示的に理解しやすくなり、ボタンのクリック率が上昇する可能性があるということです。
タイトルやボタンのテキストを工夫することで、ユーザーの購買意欲を高めることができることができる可能性はイメージできたでしょうか?是非A/Bテストを検討してみてください。
レイアウトや情報量変更
また、情報量やレイアウトの変更もよくあるA/Bテストの手法です。
情報量は多ければ多い方が良いのじゃないか。想いや熱量が大きくなってついつい文量を増やしてしまう。といったことはないでしょうか?
例えば、(A)元々は詳細な情報を掲載していましたが、ユーザーが情報を読み込む時間が長くなり、離脱率が高いという仮説を立てた。
そこで、(B)必要な情報のみ掲載し、読みやすいレイアウトに変更しました。この変更により、ユーザーが情報を短時間で理解できるようになり、結果、離脱率が減少しました。
情報量やレイアウトの最適化によってユーザーの滞在時間やコンバージョン率に影響は大きいです。
CVR向上のためのA/Bテスト
いくつかよくある事例をお伝えしましたが、CVR(コンバージョン率)を向上させるためには、A/Bテストを活用することが有効です。A/Bテストとは、異なるバリエーションを比較し、パフォーマンスの高いバリエーションを選択する手法です。
A/Bテストを成功させるためには、以下の要素に注意することが重要です。
成功要因
テスト対象の選定
A/Bテストを行う際には、改善の必要性が大きいと思われる要素を選定することが重要です。例えば、申し込みフォームや広告の導線など、CVRが低下している箇所、CVインパクトが大きい箇所を重点的にテストすると良いでしょう。
また、テスト対象を明確に設定することも重要です。明確な目標を持ってテストを行うことで、結果の判断基準となる指標を設定することができます。
分析指標の選定
A/Bテストを行う際には、結果を正しく評価するための分析指標を選定することが重要です。CVRの場合、申し込み数や購入数などの指標を選定することが一般的です。
また、統計的有意差の確認も重要です。十分なサンプルサイズでテストを行い、統計的な有意差を確認することで、結果を信頼性のあるものとすることができます。
サンプルサイズ
テスト結果の信頼性を高めるためには、十分なサンプルサイズが必要です。サンプルサイズが小さいと、結果のばらつきが大きくなり、有意差を見つけることが難しくなります。この場合のサンプルサイズは対象のユーザー数、アクセス数と捉えて頂ければ。と思います。
サンプルサイズは統計的な手法を用いて計算することができます。適切なサンプルサイズを設定することで、効果的なテストを行うことができます。
Webサイトのリニューアルに至るまでのA/Bテストプロセス
Webサイトのリニューアルに至るまでのA/Bテストプロセスは以下の通りです。
- テスト対象の選定:改善の必要性が高いと思われる要素を選定します。
- 仮説の立案:テストの目的と仮説を明確に設定します。
- テストの設計:異なるバリエーションを用意し、テストグループとコントロールグループに分けます。
- テストの実施:設計したテストを実施します。
- データの収集:テスト結果を集めます。
- データの分析:収集したデータを分析し、結果を評価します。
- 結果の判断:結果に基づき、改善するバリエーションを選択します。
- 改善の実施:選択したバリエーションを実装し、改善を行います。
- 改善の検証:改善の効果を再度評価します。
最新のA/Bテスト手法
最新のA/Bテスト手法として、以下のような手法があります。
マルチアームバンディットテスト(多腕バンディットテスト):
複数のバリエーション、選択肢を同時に比較することで、最適なバリエーション、選択肢を選択する手法です。
AIによるテスト:
機械学習を活用して、効果的なテスト条件を自動的に探索・選択する手法です。
マイクロコンバージョンテスト:
コンバージョンに繋がるコンバージョンの前段階の行動(例:ボタンクリック等)に対してもテストを行い、結果を活用する手法です。
多変量テスト:
複数の要素を同時に変更し、その組み合わせによる効果を調査する手法です。
以上がCVR向上のためのA/Bテストに関する情報です。適切なテスト対象の選定や分析指標の設定、十分なサンプルサイズの確保などを行い、効果的なA/Bテストを実施してください。
A/Bテストの目的とその達成方法
A/Bテストは、Webサイトやアプリの改善を達成するための手法の一つです。特に、CVR(コンバージョン率)の向上を目指すために使用されます。CVRとは、Webサイト訪問者のうち、実際に購入や申込みなどの行動を起こしたユーザーの割合を示す指標です。CVRが高いほど、Webサイトの効果的な集客や売上の向上に繋がります。
CTR(クリック率)の向上のためのA/Bテスト
CTR(クリック率)の向上を挙げることもA/Bテストの目的の1つとしてよく利用されます。CTRは、広告やリンクなどにおいて、表示回数に対するクリックされた回数の割合を示す指標です。A/Bテストを使って、異なるテキストやデザインのバリエーションを比較し、クリック率の向上を図ります。例えば、ボタンの色やテキストの変更、見出しの変更などを実施して、どのバリエーションが効果的かを検証します。
統計的有意差の確認
A/Bテストを実施する際には、統計的有意差を確認することが非常に重要です。統計的有意差とは、異なるバリエーションの間で起こった差が、偶然ではなく統計的に有意であることを示す指標です。統計的有意差の確認により、改善点が偶然ではないことを確認することができます。統計的有意差を確認するためには、サンプルサイズの計算や統計的手法の適用が必要です。
まとめ
コンバージョン率を向上させるためのA/Bテストのベストプラクティスとして、以下の点が挙げられます。
まず、A/Bテストを行う前に、CVR(コンバージョン率)の現状を把握するために事前の分析と調査を行うことが重要です。流入経路の調査やページ・コンテンツ毎のデータ分析、ユーザーの属性調査などを実施し、改善のポイントを把握します。
次に、A/Bテストの設計においては、統計的に有意な結果を得るためのサンプルサイズの設定が重要です。十分なサンプルサイズを確保することで、信頼性の高い結果を得ることができます。
A/Bテストの実施方法については、同一ページ内で行われる同一バリエーションの比較である同一ページ内ABテストや、複数の要素を変えて比較する多変量テストなどがあります。目的に応じて使い分けることが重要です。
また、A/Bテストの分析指標の設定も重要です。CVRの向上を目指す場合は、申し込みフォームのコンバージョン率や広告クリック率などの指標を設定し、結果を評価します。
最後に、A/BテストはWebサイトやLPの改善に利用されるだけでなく、CTR(クリック率)の向上など他の目的にも利用することができます。統計的な有意差の確認を行い、効果的な改善策を実施することが重要です。
最新のA/Bテスト手法を活用し、驚異的なコンバージョン率の向上を目指しましょう。